賃貸の修繕費は誰が払う?~損をしない自主管理の考え方~
Q:親からアパートを相続し、自主管理をしています。
賃借人から何か壊れたり、不具合がある度に直して、出費がかさんでいます。
何でも大家が直さなくてはいけないんでしょうか?
(令和8年2月 60代 男性)
A:全てを貸主が直す必要はありません。
A:全てを貸主が直す必要はありません。
たとえば、借主が壊してしまったもの。
・エアコンの掃除をせずに誇りが詰まり壊れてしまった
・大量のトイレットペーパーを流し、詰まらせてしまった
・水栓のゴムパッキンの摩耗 等
借主由来の修繕に関しては原則、借主負担となり貸主が修繕費用を出す
必要はありません。
但し、業者の手配や修繕方法等については貸主にて手配する必要があり、
借主が勝手に業者を呼び、その費用を貸主に請求することは原則できません。
一方で、経年劣化や通常使用による不具合については貸主負担となります。
例えば以下のようなケースです。
・給湯器やエアコン本体が耐用年数を超えて故障した
・配管の老朽化による水漏れ
・建具の歪みや開閉不良
・電気設備そのものの不具合
これらは借主に過失がなく、通常の使用範囲内で発生した不具合であるため、
貸主が修繕費用を負担する必要があります。
また、実務上トラブルになりやすいのが
「どこまでが借主負担なのか」の判断が曖昧なケースです。
例えば、
・電球や蛍光灯の交換
・電化製品の電池交換
などは、契約内容や管理方法によって対応が分かれます。
この点を曖昧にしたまま自主管理を続けていると、
「前は直してくれたのに今回はダメなのか」
といった不満やクレームにつながりやすくなります。
そのため、
・賃貸借契約書
・重要事項説明書
・国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」
に沿って、修繕負担の線引きを明確にしておくことが重要です。
相続をきっかけに大家業を始めた方の場合、
「何でも直してあげた方が角が立たない」
と考えがちですが、結果として無駄な出費が増え、
収支が悪化してしまうケースも少なくありません。
管理を任せることで
・修繕負担の判断
・借主への説明
・業者手配や費用交渉
まで一括して対応でき、結果的にオーナー様の負担とストレスを
減らすことにもつながります。
自主管理でお悩みの方は、
一度「修繕の考え方」が合っているかを見直してみることをおすすめします。






